ネーム&シェーム (Name and Shame)とは?

以前ITを担当していたある会社で、全員が受講しなくてはいけないセキュリティートレーニングをなかなか受けてくれないスタッフがいて困っていたところ、アドミンを担当していたイギリス人女性が「ネーム&シェームにしたら?」と提案してくれました。具体的には「皆様、早くトレーニングを受講してください」と言う優しいリマインダーメールではなく、「〇〇さん、まだトレーニングを受けていないようですが、期限は過ぎていますから早く受けてください」と個別にメールし、その人の上司にも同時に送るという方法でした。

シェームと言う単語には「人をはずかしめる」と言う意味があり、とてもネガティブな印象を持っていたので、いくら語呂が合うとは言え何だか過激な表現だな、と思っていました。

ところが最近のパーティ疑惑で、罰金を課せられた人の名前は公表しないと警察が発表したのに対し、多くの人たちが、名前を公表しろ!と叫んでいることを知り、このインパクトのあるネーム&シェームを思い出しました。

そんな中、先週は20件の罰金が発生し、罰金を課せられた20人のうち1人の名前がリークされてしまいました。罰金の額は£50(約8,000円)。すでに顔写真と共に大々的に公表されてしまいましたので、私もこのブログに書きますが、名前はヘレン マクナマラ氏。当時の役職は倫理局長で、政府内での最高水準のモラルや誠実さを確保するというものでした。その本人が、当時の法律は「屋内では家族以外で会ってはいけない、屋外でも歌うことは禁止」であるにも関わらず、スタッフの送別会(それもフィリップ殿下のお葬式の前夜)にカラオケの道具を持って行き、カラオケパーティーにしたのだそうです。またそのパーティーは午前3時頃まで続き、酔っ払ったスタッフ同士が喧嘩を始めるという事態まで起こったと報告されていました。名前と顔写真が公表されてしまったのを知った時は同情しましたが、記事を読んでいくうちにだんだん悲しくなってきました。彼女たちのモラルはどうなってしまったのでしょう?

首相官邸側は罰金の課金者に関してはジョンソン首相と一部の人が通知を受け取った場合のみ公表すると述べたそうですが、それに対して「それなりの立場にある人が通知を受け取った場合はきちんと公表するべきだ」と周りの人たちは主張しています。

国民がひたすら法律を守り、家族に会えなかったり、大切な人とのお別れもできずにいたことを考えると、彼らの取った行動は許されるものではないと言うのは理解できます。ただ一般人ではなく公の立場にいる人達だからと言って名前、顔写真、そして家族も含むプロフィールまで公表し、いわゆるネーム&シェームをすることがいいこととも思えずにおります。

ちなみにジョンソン首相はまだ罰金を課せられていないそうです。

作成日:4月5日

参考先URL: https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-60983517、、 Mail OnlineThe Guardian

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