ジョンソン首相のパーティー疑惑
少し前までは毎朝ニュース記事のトップを占めていた首相官邸でのパーティーの数々や彼の側近の解雇などがクリスマス前後にはすっかり消えてしまっていました。そういえば調査が入ると言っていたのはどうなったんだろう?と思っていたところ、昨夜またBBCのニュースに載っていたのを見つけました。今朝は他のニュースサイトでも各新聞でもトップ記事。昨日まで連日トップを飾っていたジョコビッチが隠れて見えないくらいでした。
今度は何を暴露されてしまったのかというと、ロックダウン中で規制の厳しい中、ジョンソン首相の秘書(PPS:首席私設秘書)が約100名のスタッフにサマーパーティーの招待状をE-mailで送っていた、そしてパーティーが実際に行われたという事実が発覚したのです。
そして出席者の中には首相と奥さんも含まれていた可能性が大でした。ところが参加していたのか?と言う問いには答えることを拒否しています。「Sue Grayに一切の調査を任せたから」と一種の黙秘権?
そして今回はその極秘であるはずの招待メールの内容までしっかり公表されていました。
タイトルは、“ソーシャルディスタンスを守った飲み会について[極秘、No10スタッフのみ]”、内容は、忙しい期間を過ごしていることを労った後に、「この素晴らしいお天気を最大限に利用し、飲み会を開催します。5月20日午後6時から、各自飲み物(アルコール)を持参して参加してください!」とありました。
国民には同居家族以外は一人しか会ってはいけない。結婚式ももちろん禁止。晴天の中でのピクニックも同居家族以外は許されていませんでした。たまに同居にしてはあまりに多過ぎる家族も見かけましたが。
なお、招待された議員やスタッフが全員参加したのかというとそうではなく、中には「え?このメールは本物の招待状?」と驚いた人もいて、そういう常識のある人たちは欠席。参加者は30名だったそうです。
少し笑えたのが、「パーティー会場になった首相官邸の庭には長テーブルが置かれて、そこには飲み物、ポテトチップス、ソーセージロールなどが並んでいた」と言う記述があり、それは子供たちのバースデーパーティーで提供されるメニューとまるで同じだったからです。そこにバースデーケーキと風船さえあれば完全に同じ情景でした。
このサマーパーティーや、過去のブログ(ボリス王国崩壊間近?)に書いた5月15日の集まり、クリスマスパーティーや送別会などについては先述の国家公務員のSue Gray氏が調査中で、もうすぐ結果が発表されるとのこと。「彼女は利害関係のない立場なので公平な判断ができるはず」とも記事には書いてありました。と言うことは今まではジョンソン首相に有利な人ばかりだったと言うことでしょうか?
とにかく昨日の夜から次々とこのサマーパーティーに関する速報が入っていて、国民、反対政党だけではなく、内部からも怒りの声が入ってきて、警察も捜査に踏み込むとか。今度こそボリス王国崩壊まで秒読み状態になってしまったかのようなイギリスの朝でした。
作成日:1月10日
参考先URL:https://www.bbc.co.uk/news/live/uk-59948846、https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-59946784、https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-59930733、https://www.bbc.co.uk/news/blogs-the-papers-59946342
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