イギリスのバレンタインデー

日本のバレンタインデーには女性から男性に、女の子から男の子にプレゼントを贈って「好きだ」という気持ちを伝えていますが、それは日本だけの習慣。 ホワイトデーももちろん日本限定。そして義理チョコも長い間存在しています。一方こちらイギリスでは男女を問わず「本当に」好きな人にプレゼントやカードを贈っています。両思いだとお互いに送り合うことになりますが、長年連れ添っている夫婦だとちょっと義理も入っている?

ちなみにカードに相手の名前を書いても自分の名前は書かない、と言う暗黙のルールがあります。名前の代わりに「貴方の隠れた崇拝者より」と書いたり。でも最近はしっかり書いている人も多いようです。まさかとは思いますが、お礼を言う相手を間違えたら大変だし。

日本では贈り物はチョコレートが人気ですが、これは1936年に神戸モロゾフ洋菓子店がバレンタインチョコレートの広告を出したのが始まり。その時は男女双方に向けての宣伝で、定着しなかったそうです。その後1958年にはメリーチョコレートが新宿の伊勢丹デパートでバレンタイン キャンペーンを開催。女性から男性へチョコレートを贈ることを提案。そして1970年代には日本チョコレート ココア協会が2月14日を「チョコレートの日」に制定し、チョコレート商戦に力を入れたとか。(参考先:https://allabout.co.jp/gm/gc/220694/

イギリスではそのような商戦は存在しなかったので、元々チョコレートの消費が多いためバレンタインデーにチョコレートを贈る人は多いですが、男性からは赤いバラの花というのが定番で、通勤で利用していたウォータールー駅の花屋さんの店先がほとんど赤いバラになるのが見事でした。

また通りを歩いていると臨時の花屋さんがボコボコと出現し、そこでもほとんどが赤いバラの花。日本のカーネーションのように値段が急騰するのも毎年のことです。

ちなみにイギリスでは女性が男性に花束を贈ることは(私が知る限りでは)ありません。女性が女性に贈ることはよくあります。

商戦といえばチョコレートではありませんが、バレンタインデー近くになるとディナーの食材セットの安売りをほとんどの大手スーパーが開催します。バレンタイン ミール ディールと呼ばれ、スターター、メイン、サイドディッシュ、デザート、それに飲み物(ロゼのスパークリングワインが大人気)などそれぞれ5種類くらいの中から選ぶのですが、スパークリングワインだけでも1,500円ぐらいするのに、それも付いていて2人分で£20 (約3,100円)とかなりお得です。

我が家でもマークス&スペンサーかウェイトローズで購入しています。その日一日限りではなく数日前からやっているので、ちゃっかり2回分仕入れてきたりしています。なんせ夫が特別割引き大好き人間なので、毎年必ず利用しています。

今年は数日前に購入するのを忘れてしまい、当日の今朝になって夫が1人でウェイトローズに行ったのですが、お目当てのロゼのスパークリングワインは売り切れていました。そこで選んできたのがピンク色ではありましたが、なんとノンアルコールのスパークリングワイン(もどき)。得意顔で戦利品をキッチンに並べて見せてくれたのですが、私が「あ、これノンアルコールだ」と言った時のがっかりした顔ったら。老眼鏡を持って行って欲しかったです。

でもスターター、メイン、デザートは事前に2人で決めておいた第一希望、第二希望のが手に入ったので今日の夕食が楽しみです。それと今週中に後一回。

若いカップルは今日の夕食にはロマンチックなキャンドルライトの灯る中、テーブルの上には小さなハートが散らしてあり、特売ではないロゼのシャンペンを思い切って奮発したりするのでしょう。

私たち夫婦は今年もバレンタイン ミール ディールで元の値段を調べながら、どれだけ得したかを喜び合うのでした。

Photo by Jill Wellington from pixabay

作成日:2月14日

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