熱波到来のイギリス

1週間前から「週明けの18日、19日の2日間は今までにない暑さになるから厳重に注意するように」と言われ続けておりましたが、今日その日を迎えました。

予報では場所によっては41度になるかもしれないとのこと。ギリシャのアテネ(35℃)、バハマのナッソー(32℃)、ジャマイカのキングストン(33℃)、などの観光地の気温を上回っています。イギリスで観測された今までの最高気温はケンブリッジ地方で2019年夏の38.7度だそうです。

猛暑警戒の非常事態も初めて宣言されています。イギリスではまだコロナも流行っているので病院も逼迫状態。ここに熱中症の患者さんも続出してしまったら大変なことになりそうです。

鉄道会社も対応策に追われています。線路は熱により曲がってしまうこともあるので各路線では徐行運転をすることになりました。通常160キロから200キロのところを平均145キロに減速、場所によっては30キロののろのろ運転のところも。また12時から20時までは運休のところもあります。電線の設計などの理由から他の路線よりも高温になりやすいので故障するリスクが高いからだそうです。

とにかく電車の利用はなるべく控えるようにと何度も言われています。普段2時間で行ける場所もその倍はかかるし、本数も減らしているので更なる遅延が予測されるからです。最近の電車は窓が開かない型が多いのでエアコンがうまく機能しなかったら、と思うとゾッとしますね。エアコンの無い古い電車に数年前の猛暑の際に乗ったことがありますが、風もない日で停車中はそれこそサウナ、動き出して風が入ってきたときも熱風でした。

今日と明日は休校とする学校も多くあり、休校しないまでも短縮授業、また通学する場合は制服ではなく体操服で行くことを推奨した学校もあるそうです。あるいは「服装は自由なので一番涼しいと思う服装で来るように」と指示した小学校もありました。ちょっとどんな服装で子供たちが集まるのか興味ありますね。ちなみにイギリスではほとんどの公立小学校も制服があります。

イギリスは日本と違って普段は涼しい夏、北海道や軽井沢みたいに湿気もなく快適です。ところがここ数年びっくりするほどの猛暑の日もありますが、まだ一般家庭のエアコンの普及率は1%だそうです。我が家には扇風機が一個だけ。後はうるさくてガレージに眠ったままの重たい移動式エアコンだけです。

そこで暑さ対策を書いたサイトを調べて、その中から役立ちそうなものをピックアップしてみました。

  1. 水分をしっかり摂ること:基本中の基本ですが、肌を冷やす最も効果的な方法の1つ。同じ水分でもアルコールは控えるようにと書いてありました。暑い夏にキリリと冷えたビールや白ワインは魅力的ですが。
  2. 自前エアコンを作ること:ペットボトルごと凍らせて扇風機の前に置くだけ。ボールに氷を入れて扇風機の前に置くのも同じ効果があるそうです。でも氷は溶けて水になるので、扇風機にかからないようにしないと感電の恐れあり、要注意です。
  3. ゆったりとした服を着ること:綿、あるいは麻100%のダボダボのTシャツ、ショーツ、ワンピース、そして白っぽい服を着ることも推奨しています。
  4. 裸では眠らないこと:パジャマを着たほうが寝汗を吸い取ってくれるのでより裸よりも涼しいそうです。
  5. パジャマごと冷凍庫に入れること:パジャマだけでなく、冷凍庫に余裕があるのであれば、枕、シーツも冷凍することを進めています。そんな大型冷凍庫を持っている家庭はエアコンを持っている家庭よりもさらに少ない気がしますが。注意として、冷凍庫に入れる際はビニール袋で密封すること、そうしないと一晩中フライドポテトの匂いを嗅ぐことになるとか。
  6. 熱い飲み物やスープを飲むこと:熱い飲み物は発汗作用がありますが、それにより体温が下がるそうです。日本でも熱い時に熱いおしぼりが出されますね。ただこれは湿気の無い暑い日に効果があるそうで、湿気が多いと効果はあまりないとも書いてありました。またコーヒーを飲む場合はカフェインには脱水作用があるのでカフェインレスがお勧めだそうです。
  7. 家中の窓やドアは開け、カーテンは閉めること:換気を良くすると涼しくなりますが、太陽の光は遮断。ただ玄関のドアを開けるのはセキュリティ上無理そうですね。
  8. 窓やドアを閉め、カーテンやブラインドも閉めること:上記の方法とは違いますが、部屋が西側の場合で直射日光が当たる間は窓もドアも閉めることを推奨しています。
  9. 眠る前はぬるめのシャワーを浴びること:熱いシャワーでもなく冷たいシャワーでもなく、ぬるめがベスト。皮膚の血流が促進され、熱が体内から逃げてくれるからだそうです。
  10. 眠る直前に冷たいシャワーを浴びること:これも上記の対策とは矛盾していますが、こちらのサイトではとにかく冷たいシャワーを浴びて、すぐにベッドに入ること、そして15分以内に眠ることを推奨しています。それ以上経つとまた汗が出始めてしまうとか。寝付きのいい人だけの対策みたいです。
  11. 布団は取り出し、カバーだけにすること:日本と違って一年中同じ羽毛布団を使っている家庭が多いイギリスです。暑い日は布団を剥いで眠る方も多いですが、明け方涼しくなるかもしれません。薄いカバー一枚でもあれば寒くて目が覚めることは避けられます。それに羽毛布団を丸ごと冷凍庫には入れられませんが、カバーだけならどうにか冷凍庫に入るかもしれません。我が家は無理ですが。
  12. 階下で1人で眠ること:アパートの人は無理ですが、2階建ての場合は寝室は2階という家庭が一般的です。熱い空気は上に行くので、できれば1階、そしてたとえ仲のよい夫婦であっても今日と明日は一人寝がお勧めだそうです。床に眠るのも推奨されていました。ちなみに昨日の日中に一階でヨガマットに横になったら涼しかったです。思わずリラックスポーズのまま昼寝をしてしまいました。

12の対策をリストアップしてみましたが、その中に使える情報は見つかりましたでしょうか?他にも靴下にお米を入れて冷凍庫で凍らせて枕元に置くこと、というのもありましたが靴下と言うのがちょっと引っかかりました。

作成日:7月18日

参考記事URL:https://www.bbc.co.uk/news/uk-62201793https://www.bbc.co.uk/news/business-62203809Cheap ways to keep cool in the heatThirteen ways to stay cool at night that actually work in hot weatherUK heatwave: Top tips to stay cool in the hot weather – including a trick used by the Royal NavyBeat the heat (on a budget): Seven cost-effective ways to keep cool during a heatwave without energy-draining fans or air-con unitsIs it best to have windows open or closed in hot weather as heatwave hits

アイキャッチ画像:Photo by Lubomirkin on Unsplash

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