今日から規制緩和、でもジョンソン首相は自主隔離中

イギリスにしてはとても暑かった週末が明け、今日からイングランドではほとんどの規制が緩和されました。スコットランドやウェールズ、北アイルランドでも徐々に緩和に向かっています。

約1年半ぶりに深夜0時きっかりに営業を再開したナイトクラブには長い行列ができていて、中ではマスク無しの若者が所狭しと踊っていたとか。政府の「Going Slowly」のスローガンは彼らには届いていないようです。

そんな中、日本でも報道されているようですが、保健相のJavid氏が土曜日の朝、陽性反応が出て隔離を開始しました。前日はジョンソン首相とスーアク財務相に会っていたことから、濃厚接触者の2人も自主隔離になってしまうのね、と思ったら、日曜の朝の時点で「政府のパイロットスキームの一環として、彼らは自主隔離をせず、毎日テストをすることになった」と報道されました。ところがその決断には反対派の党首や自主隔離のスタッフが相次いで経営困難になっている経営者達からクレームが届き、結局彼らも自主隔離となったのです。土日にも関わらず、いろいろなハプニングのあった政府でした。

この濃厚接触者になってしまった場合の「アプリによる自主隔離」ですが、やはり大きな社会問題になっていて、ロンドンを網の目のように走っている地下鉄の一つのメトロポリタン線がスタッフ不足のため土曜日は運行休止になりました。また大手パブチェーンは、先週だけでこのアプリによる自主隔離の影響で33ヶ所のパブを一時閉めたそうです。冷凍食品で有名なIcelandも何店かがスタッフ不足で営業停止。「パンデミック中は営業できていたのに、今になってワクチン接種済みのスタッフが揃っていても営業停止をする羽目になった。」と悔しそうでした。

このNHSアプリですが、通常は携帯にメッセージが入ると、ピン♪という音が鳴ることから、「NHSのTest & Traceでピンされた」という表現が使われています。昨日のBBCの見出しにも、「Covid: London’s Metropolitan Line reopens after staff pinged by NHS app」とありました。

このため、pingdemic (ピンデミック) という言葉まで生まれてしまいました。

8月16日までは、例えワクチンを2回接種済みで陰性の人達も「アプリでピン」された場合は自主隔離をしなければなりませんが、NHSの医療従事者だけは例外として「陰性、かつLateral Flow Testと言う自宅でできる簡易版のテストを毎日行うのであれば勤務できる」と今朝のニュースで報道されていました。

簡易版テストキットは申し込めば無料で送ってもらえますが、PCRテストほど正確ではないので、陽性反応が出た場合は、必ずPCRテストを受けるようになります。保健相のJavid氏もこの手順でした。

このアプリによる自主隔離は推奨であって、必ず守らなくても違法ではない、と以前のブログに書きましたが、アプリからではなく、NHSから直接テキストメッセージ、メール、あるいは電話で自主隔離するように言われた場合は、無視した場合は 15万円以上の罰金だそうです。

この2つの違いを調べたところ、以下のことがわかりました。

NHS Test and Trace アプリは携帯同士が2m以内に15分以上いる人達を検知して、そのうちの1人が感染した場合は、自動でメッセージを配信。この場合は人間の記憶のように曖昧ではなく、確実に濃厚接触者を検知しますが、アプリを入れていない人といかなる濃厚接触があった場合も全く記録に残らない、と言うデメリットがあります。

一方後者は、実際に症状が出た人に過去48時間にどんな行動をとり、誰と会ったかを報告してもらい、それを元にNHSの担当者が連絡をします。この方がアプリより確かなので隔離は推奨ではなく強制になり、違反者には罰金となるようです。

今日が待ちに待ったFreedom Day(自由の日)、でも自主隔離中で家から一歩も出られない多くの人たちにとっては、まだ先の話。今後は緩和の影響でさらに増えると予想されている感染者の症状が軽く済み、一刻も早く波が収まることを祈るばかりです。

作成日:7月19日 参考記事:https://www.bbc.co.uk/news/explainers-52442754https://www.bbc.co.uk/news/live/uk-57864699https://www.bbc.co.uk/news/uk-57882029https://www.bbc.co.uk/news/business-57885175

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