本籍地の謎

本籍地は何回引っ越しても変えなくてもいいということで今までずっと放っておいたのですが、近所の方が便利なので本籍地を変更することにしました。

実家は板橋区。本籍地は隣の北区。ネットで調べたところ、以下の情報を見つけました。(https://hikkoshi.suumo.jp/oyakudachi/5590.html)

本籍を変更する場合は、本籍地のある自治体に転籍届を提出し、転籍の自治体で転籍手続きを行う必要があります。 変更手続きに必要なものとして、転籍届や戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)、届出人の印鑑が必要です。 ちなみに、同一市区町村内で転籍する場合は、戸籍全部事項証明書は不要になります。”

そこでまず本籍地のある北区役所の区民事務所に行ってきました。転籍届も出せるのかと思ったのですが、「転籍届は板橋区に提出してください」とのこと。「あら、話が違う」と思いましたが、素直に戸籍謄本を受け取り(450円)、転籍届用紙ももらってきました(無料)。

次に実家から徒歩5分のところに板橋区役所の区民事務所(以前の出張所)があるので、転籍届を出そうと電話で問い合わせたところ、区役所でしか受け付けないとのこと。「あら、不便」と思いつつ区役所まで行ってきました。

区役所は大きくて広くてクリーンな印象。コロナ対策も十分で、そこら中にプラスチックの仕切りがあり、座るところも間を開けるようになっていて、お掃除の方も忙しく働いていました。

あまり待つことなく自分の番号が呼ばれ、用意していた転籍届と戸籍謄本を出しました。その際に実家の住所を証明する銀行からの通知書や、今住んでいるところを証明するためのイギリスの運転免許証も持って行ったのですが、「要らないですよ〜」と。そして転籍届も書き間違えが何ヵ所かあったので、訂正印が必要か聞いたところ「棒線を引くだけでいいですよ〜」。最後に印鑑を押そうとしたら、「印鑑は不要ですよ〜。だんだん日本も進んできました」と。

ところでこの本籍地は住所が存在するところであればどこでもいいとか。事前に調べたところ、皇居を本籍地にしている人もいるとあったので、本当ですか?と係の人に聞いてみたところ、「はい、東京タワーを本籍地にしている方もいらっしゃいます」との答え。また思い出の場所を本籍地とする人もいるそうです。本当にどこでもいいの?と頭の中は「?」でいっぱいになりました。

さて、間違えだらけで棒線だらけの転籍届と戸籍謄本を提出したところ、「これから審査をしますので、番号が呼ばれるまでお待ちください」と言われちょっとドキドキ。

5分ぐらいで番号を呼ばれましたが、別な方が持ってきた先ほど提出した転籍届には何やら付箋紙がペタペタと。彼女がどこでどうやって調べたのかわかりませんが、私の現住所は「イギリス国ロンドン市」でなければいけないそうです。最初の係の人は「イギリスだけでいいですよ〜」とおっしゃっていたのですが…。また息子二人の現住所は「同上」と書いていたのですが、「連合王国サリー州」じゃないといけないそうです。確かにイギリスで最初に住んでいた場所はロンドン。結婚してからはサリー州に住んでいます。イギリスも連合王国も同じだけれどな、と思いつつ、自分の現住所には「イギリス」の後に「国ロンドン市」、長男の現住所には「同上」を棒線で消して、「連合王国サリー州」と追記しました。私の現住所も今はサリー州なのですが、そこはロンドン市のままでいいそうです。正確なようで実はいい加減?そして転籍届にはさらに棒線が増えたのでした。

ちなみに帰りに「お会計は?」と聞いたら「無料ですよ」とにっこり。

以前の役所は「無愛想」「待たされる」「書き間違いは許されない」というイメージでした。ちなみにロンドンにある日本大使館で数十年前に長男の出生届を出しに行ったところ、1ヵ所書き間違えてしまいました。そこで窓口に問い合わせたところ「最初から書き直すように」と新しい用紙を渡されました。今回は北区も板橋区も「応対が丁寧」「待ち時間が少ない」「笑顔」「書類は書き間違えても大丈夫」と時代の移り変わりを感じた本籍地変更届体験でした。

Photo by Scott Graham on Unsplash

作成日:6月15日

アイキャッチ画像:Image by Gerd Altmann from Pixabay

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