ガソリンスタンドからガソリンが消えたイギリス

何度かブログに記載済みですが、イギリスでは深刻な大型トラック運転手不足。そのため配達が間に合わずマクドナルドからミルクシェイクが消えたり、チキン専門のレストランからチキンが消えたりしていました。

今回消えたのはガソリンです。

2日前に大手ガソリン供給会社で全国にガソリンスタンドを持つBPの一部のガソリンスタンドが臨時休業になったことが報道されました。給油トラックが間に合わなかったためでしたが、実際臨時休業に追い込まれたのは1,200ヶ所のうちの一握りだけでした。ところがそのニュースを読んだ人たちのパニック買いが始まり、国中のガソリンスタンドに長蛇の列ができてしまいました。そしてもっと多くのガソリンスタンドからガソリンが一時期消えてしまったのです。先月も同じようにBPのガソリンスタンドが数カ所臨時休業したのですが何故かここまでひどいパニックにはなりませんでした。何故今回だけ?

実際にガソリンが足りないのかと言うと、パニック買いさえしなければ十分蓄えはあるそうです。そしてこの長蛇の列も、パンデミック前に起こったトイレットペーパーの買い溜めと違って、車の燃料タンクは一旦満タンにしたらそれ以上は買えないので、数日でおさまるだろうと政府は見込んでいます。中にはトランクいっぱいのポリタンクにガソリンを入れている人もいたそうですが。

この国中をパニックに陥れている大型トラック運転手不足ですが、政府は解決策として5,000人のEU在住の燃料タンクや食料品を運ぶ大型トラック運転手にビザを発行することにしたそうです。ただしあくまでも臨時で期限はクリスマスイブまで。

他に養鶏場の作業員5,500人分のビザも臨時発行するとか。なぜ養鶏場の作業員?と言うとクリスマスに必須のターキーを各家庭に届ける為。他の国ではわかりませんが、イギリスだとターキーの優先度が高いのですね。他にも生活必需品で深刻な品不足がたくさんあるのに。

なお不足してる運転手の数は10万人とも言われています。その為今回の措置は「焼け石に水」と英国商工会議所は批判していました。運転手不足の原因はいろいろあり以前ブログに書きましたので、まだ読んでいない方はこちらから。

余談ですが、「焼け石に水」は直訳ではなく、原文は「throwing a thimble of water on a bonfire」とあり、直訳は「焚き火に指抜きに入れた水をかけて火を消そうとしているようなもの」。

運輸省のShapps氏は、運転手不足はパンデミックにより大型運転免許の試験を実施できなかったのが大きな原因なので、今後1年で最高5万回分の試験を提供できるようにすると約束したそうです。(https://www.bbc.co.uk/news/business-58521779

他にも政府は対策をいろいろ考えていて、国防省の試験官に3ヶ月だけ民間の試験官として働いてもらう、約百万人の大型免許保持者にレターを送る、などが挙げられます。また「国も頑張るので業界の皆さんも運転手たちの職場環境の改善や昇給などを考慮して」と呼びかけていました。

他にも各地で大型免許取得のための合宿や、免許取得にかかる費用を政府が負担するなど、外国人運転手ではなくイギリス国内での運転手育成に力を入れていくそうです。

給料が高い職種といえば飛行機のパイロット、会社経営者、弁護士、医者などでしたが、そこに大型トラック運転手が加わるのはもうすぐ?

作成日:9月26日

参考記事:https://www.bbc.co.uk/news/business-58694004https://www.bbc.co.uk/news/business-58696999https://www.bbc.co.uk/news/business-58645712

コメント新規追加