子供の肥満度を測るにはBMI値ではダメ？

太り過ぎ、あるいは痩せ過ぎかどうかを調べるのにBMIを計算するのが一般的ですが、子供の肥満に関してはBMIは正確ではなく時代遅れだとの記事が昨日のBBCに載っていました。

BMIはBody Mass Indexの略で、Bodyは体、massは塊や質量、indexは指数。通常はボディマス指数や肥満度指数といわれています。また計算方法は体重を身長(m)の２乗で割った値で、標準値は「22」とされています。その標準値に近いほど様々な病気にかかるリスクが低いといわれていて世界共通の肥満度の指標です。

ただこのBMIでは体重が100キロあったとしてもそれが脂肪なのか筋肉なのかはわかりません。そこでほとんどのラグビー選手は「肥満体」になってしまうそうです。

では何を使って肥満度数を測ればいいのかというと、必要なのはテープメジャーのみ。体重は測らず、身長とウエストサイズを測るウエスト身長比（Waist to Height Ratio（WHtR））という方法の方が子供の肥満を見つけるのに適していることがブリストル大学での研究で明らかになりました。そこでは7,237人の9歳児が調査の対象になり、15年間以上にわたる追跡調査も行われました。男性の場合、身長を体重で割った数値が0.4から0.5までが正常範囲、女性の場合は0.51まで。

ブリストルロイヤルホスピタルのジュリアンハミルトンシールド教授によると「肥満がより深刻なレベルになってきており、より重度な合併症も増えてきている」そうです。また10歳、11歳の子供の肥満がパンデミック中にかなり増え、パンデミックが終わっても以前の数には戻っていないとの報告もありました。その年齢はイギリスの小学6年生で、パンデミック前に35.2％が肥満児だったのがパンデミック中に40.9％まで上がり、その後36.6％までは下がったそうです。それでも3人に1人は肥満児？

でもこのWHtRで測り直すと、実は肥満児だと言われた子供が単に筋肉質だったことがわかったそうです。そうなるとこの3人に1人が肥満という説も正しくないかもしれないですね。

この基準値は年齢を問わないので、子供も大人も0.5（男性）、0.51（女性）を超えたらちょっと注意というのは同じです。

こちらのサイトでは数字を入れるだけで答えが出る計算機付きで、下の方には自分がどのくらいか一目でわかる色別のチャートもありました。Omni Calculator