毎日(病気の時も)走り続ける少年

スコットランドに住むセブ ジョーマという11歳の少年は今世界記録に挑戦中。ロン ヒルという走者が52年と39日間、1日も休まず走り続けたという話を聞いた時、彼の作ったその世界記録を自分が破ると固い決心をしたそうです。

そして今年の1月から毎日少なくても3キロ走っているセブ君。修学旅行の時も、家族とのスキーホリデーの時も、そしてフランスでの灼熱地獄の中でも走りました。

ロン ヒル氏は2021年に亡くなりましたが、1964年の12月20日から2017年の1月31日まで毎日最低でも1.6キロ走り続けました。走るのをやめた時、彼は78歳でした。

セブ君がヒル氏の記録を破るには62歳になる2075年まで毎日走り続けなければなりません。長い道のりです。でもセブ君は「ロンさんよりも16年早く走り始めたということは彼の記録を破る可能性は高い。僕の夢なんだ」とポジティブ。ちなみにセブという名前はオリンピックの中距離選手だったバロン セバスチャン コウにあやかって付けられた名前だそうです。まるで走るために生まれて来た?

今までで一番長い距離を走ったのは8月の自分の誕生日の日で、誕生パーティーの前に24キロ走ったそうです。

そして今までで一番辛かったのは11月に病気になってしまった時だった、とセブ君。眩暈がしたし、本当に辛かったけれど、チャリティ募金も£1,600(約29万円)になったし、どうしても諦めたくなかったので走ったとのこと。

彼のお母さんは、病気なのに走りに行ってしまったセブ君を見た時はひどい母親だと自分を責めたとか。ただし、一度も強要したことはないそうです。

ロン ヒル氏はかつて車の事故、それも正面衝突で胸部の大怪我をしたことがありました。その時も医者の忠告は無視して家を抜け出し、胸骨を骨折した状態で走ったとか。自分の母親と奥さんが食料品の買い出しに行っている隙に抜け出し、2人が帰ってくる前に戻り、素知らぬ顔をしてソファに座っていたそうです。また足の手術をして、プラスチック製のギブスを付けていた6週間も走り続けたとか。そこまで来るとなんだかマニアック。セブ君のお母さんも誕生パーティの前に24キロも走った息子のことを「how bonkers he is」と言っていました。このbonkersには「狂気の、正気ではない」と言った意味があります。もちろん彼女の場合は愛情を込めた表現です。

ロン ヒル氏の写真を見つけました。オリンピックでも走り、ヨーロッパやイギリス連邦の大会では金メダルもいくつか獲得していました。

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セブ君は今のところ今年の2月に派手に転んだ以外は無傷。そしてBBCの記事には彼の写真が何枚か載っていましたが、金髪でしかもかなり長い髪の少年でした。

彼の両親もよく一緒に走るようで、お母さん曰く「今までは学校で起こっていることは話してくれなかったのに、走っている時は他に邪魔になるもの(テレビとか)がないので、いろいろ話してくれるようになった」と彼との走る時間を楽しんでいるようです。

ボーイスカウトのリーダーはキャンプの時に毎日一緒に走ってくれたし、修学旅行の時は担任の先生が毎朝7時に一緒に走ってくれたようで、周りもセブ君を応援しています。

「友達も勇気づけてくれるから頑張れる」とセブ君。今まで合計13,000キロ走り、あと50キロ走るのが今年の目標だそうです。

記録作りもいいですが、どうか無理をしないで欲しいものです。

ちなみに走り続ける秘訣は何かと聞かれた時、「よく食べること」と答えていました。体力作り、大事ですね。

Photo by Fitsum Admasu on Unsplash

作成日:12月20日

参考先記事URL:https://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-edinburgh-east-fife-67708818https://www.bbc.co.uk/news/uk-england-lancashire-18785611

アイキャッチ画像:Photo by Gary Bendig on Unsplash

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