スターマー首相、スーツもメガネも買ってもらってイメージダウンか？

7月に首相に就任したばかりのスターマー卿、なんだか最近は20万円以上する高級スーツをもらった、メガネも2個作ってもらった（約50万円）、フットボール（サッカー）の特別席にも招待してもらった、そしてテイラースイフトのコンサートのチケットももらった（約80万円）というニュースをよく目にするようになりました。これらの寄付や贈答品の合計額は首相就任前の2019年から今までで2千万円以上というから驚きです。

中にはやはり同じように贈り物をもらっている議員もいるようですが、彼がダントツ1位でした。それも2位の議員の倍以上。

そして贈り物の中には奥さんの洋服代も含まれていました。もちろんコンサートやサッカーの観戦はご家族も一緒。また彼自身の洋服代だけでも314万円相当。

彼に贈り物をした最大の贈り主はフットボールのプレミアリーグという団体で、フットボール観戦の中にはユーロの決勝戦のチケットも含まれていました。ちなみにそれだけでも31万円。そしてその団体からもらった贈り物の合計額は£40,000（約774万円）だとか。

なぜそんなに高い特別席を受け取るのか？と聞かれた時、「保安上の理由で一般席には座れないから」と答えたそうです。へ？と思ってしまいますね。まぁ、野球の試合に行ったら隣に首相が座っていた、そしてその周りは警護人で固められていた、なんてことになったら日本でもびっくりするでしょうが。

この贈り物に関しては弁護する議員もいて、イギリスの首相が世界各国からの代表者と会ったときに立派に見えるためにはやはりちゃんとしたスーツが必要なんだそうです。奥さんも同様。確かにヨレヨレの量販店で買ったようなスーツを着ていたら少し寂しい気もしますが、それにしても自分で買えばいいのにと思ってしまいます。

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個人で贈り物をし続けている人もいました。テレビ業界では有名で複数のテレビ番組制作会社の重役を歴任しているLord Alli（アリー卿）という人で、最近のニュースでよく見かけます。労働党を支援していて、20年近くにわたり労働党の関係者に寄付をし続けているそうです。一種の税金対策、それともとても熱心な労働党のサポーターでしょうか。

高いスーツやメガネを贈ったのもアリー卿ですが、スターマー首相が選挙活動をしている最中の数週間、スターマー一家に住居も提供してあげたそうです。数週間の滞在をお金に計算すると、高級住宅地なので£2,000（約387万円）だとか。なぜそんなところに滞在したのかと質問された時、「自分たちの自宅前には警護やマスコミが集まっていて息子が勉強に集中できないから」と答えたそうです。ちょうどその頃はGCSEという大きな資格試験が行われている最中でした。親は息子に甘い？

スターマー首相は以前からルールを守らない奴はけしからんと言っていて、数年前も当時首相だったボリスジョンソンがコロナのロックダウン中にルール違反をしたと非難し続けていました。その彼が贈り物をもらっても期間内に申告をしていなかったのが最近判明してしまいました。£300（約6万円）以上の贈り物あるいは寄付金をもらった場合は28日以内に申告しないと行けないというルールに違反していたのです。期限を過ぎてから申告したそうですが、理由は「見落としていた」とか。なんだか「ごめんで済んだら警察はいらない」という言葉とすこし似ています。

元弁護士だったということもあり、クリーンなイメージのスターマー首相でしたが、なんだかそのイメージが最近壊れつつあります。

解決しなければいけない政治問題が山ほどある中、こんなことで世間を騒がせないで、仕事に集中して欲しいです。

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作成日：2024年10月7日

参考先記事URL：Sky news “Keir Starmer’s freebies…”、https://www.bbc.co.uk/news/articles/c4g52w4d1lqo、https://www.bbc.co.uk/news/articles/cly7n1kny9ro、https://www.bbc.co.uk/news/articles/c8djply3z18o

アイキャッチ画像：Photo by Jozsef Hocza on Unsplash