カタール2022W杯、クィックガイド

今日からサッカーのW杯（ワールドカップ）が開催されます。昨日は開会式、そして主催国であるカタール対エクアドルの開幕戦のみが行われました。結果は残念ながらカタールが0対2で負け。開催国の初戦黒星はW杯初という歴史に残る苦い記録も残してしまいました。

このカタールでのW杯について要点がまとめられている記事を見つけました。（World Cup: A quick guide to the Qatar 2022 tournament）

32か国のチームが参加するこの4年に1度のイベントは地球上で最大のスポーツイベント

数百万人のファンがテレビ等で観戦。百万人以上が海外からカタールへ観戦に来ることが見込まれています。オリンピックよりも大規模ということでしょうか、と気になって調べたところ、テレビ等で観戦する人の数はW杯の方がはるかに多いと書いてあるサイトが多数ありました。色々なスポーツが束になってかかってもサッカーには敵わない？

試合形式は２つのステージから成り立つ

最初は「グループステージ」。１グループ４チームからなり、総当たり戦（３試合）。上位２チームが次のステージである「ノックアウトステージ」に進みます。最初のステージでは勝つと3点、引き分けは1点、負けると0点。３試合が終わった段階で点数が同じ場合は得失点差、つまりどれだけゴールし、どれだけ相手にゴールされたかが判断の基準になります。ということは３試合を合計した場合、ゴールで10点稼いでいても9点失点していたら、5点しか稼いでいないくても失点３のチームが勝つという事。その得失点差も同じ場合はゴールした数だそうです（初めて知りました）。

ノックアウトステージになると勝敗がすべてで引き分けはなく、延長戦も含めた時間内に終わらない場合は、観る方もドキドキするペナリティキックで勝敗を決めるPK戦が行われます。

今回のカタールは暑い国

通常は北半球が夏の時期に行われるイベントですが、開催国がカタールで真夏は50℃まで気温が上がるため、今回は例外で11月から12月にかけて開催することになりました。

カタールが主催国になったことで批判

アラブ国で開催されるのは今回が初めて。イスラム教の厳しい規則があり同性愛禁止。それらの規則に対する批判と同時に開催の準備のために海外からやって来た労働者の待遇の悪さが問題視されています。炎天下の作業で命を落とした労働者がたくさんいるとも報じられています。

主催国カタールは「規則を守ってくれる限り皆さん大歓迎です」と

この「規則」がややこしそうです。サッカーの試合というとビール瓶を片手に応援するファンが多いですが、今回は会場での飲酒が開催直前になって禁止になりました。W杯の大スポンサーには大手ビール会社のバドワイザーもいます。結局設営していたビール売り場のほとんどは取り壊されましたが、ノンアルコールビール（バドワイザーゼロ）は販売されるようです。ノンアルコールでは気分の盛り上がり方が違う？

一部の選手は抗議をする予定

イングランドを含むヨーロッパ10チームのキャプテンは多様性・包括性（同性愛など性的少数者や人種、宗教などに対する差別を無くすこと）を訴えるために腕章を付けたり、ユニフォームを変更する予定です。ただこの抗議に対してカタール側は制裁を検討中だと別な記事に書いてありました。もしかしたら腕章を付けただけで通常は試合中に反則をした選手に出すイエローカードになる可能性も出て来ています。

追記：最新のニュースによると試合の前からイエローカードは手痛い制裁のためイングランドとウェールズのキャプテンは腕章を付けることを取りやめたようです。

多くの観戦者が出る見込み

実際に観戦に行くのではなく世界中でテレビやパソコンで観戦する人も多く、イギリスではBBCとITVの両方のテレビ局が無料で放映します。スポーツの大きな大会は有料会員のみ観戦できることが多いので、誰でも無料で観ることができるのは良いことですが、ITVは民間なのでコマーシャルが多そうです。

さて、今日月曜日はイングランド対イラン戦がイギリス時間の13時から始まります。そして金曜日はウェールズとイランの試合が朝の10時からです。つまり就業時間の真っ只中になる人が大勢出ます。どれだけの人が仕事中にW杯を観戦するのか、気になります。