パーティー疑惑に関する最終報告書、ついに完成?
首相官邸などでロックダウン中にパーティーが行われていたことが発覚したのが昨年11月末、その後も次々と送別会やクリスマス会、ガーデンパーティーなどが開催されていたこと、そして首相自らがそれらに参加していたことがわかったのが昨年末、その後国家公務員のスー グレー氏が調査を一任されていました。そしてやっと報告書が公表されるかと思った矢先に、今度は警察が一連のパーティー疑惑に関する調査をすることになり、グレー氏の報告書の公表は警察による調査が終わるまで延期になりました。ただし報告書の一部だけは公表され、首相の取った行動に関しては批判的に書かれてありました。
その後反対派政党からは辞任しろコールが続き、保守党の議員の中にも不信任案を提出した議員が数名いましたが、「まずは報告書を全て読んでから」という議員が多く、彼らは長い間この「報告書の完成」を待っていたのです。
そんな中、警察の調査が終わったのでスー グレー氏の報告書は来週公表されることになったという記事を見つけました。ちなみに警察が調べた結果、罰金は126件発生し、83名が罰金対象者になったそうです(大漁⁉︎)。しかも83名中23名は2通以上罰金通知を受け取ったそうで、少なくともそのうちの1名は5通も受け取ったと報告されていました。よほどのパーティー好きなのでしょうか?ジョンソン首相と奥様は1通だけのようです。
さて、その最終報告書ですが、数々のイベントについて詳細に書かれてあり、警察が取り上げなかったイベントに関しても記載があるとのこと。またルールに違反した人たちの名前も記載されているそうです。そしてどうやら写真も添付されるようです。ちなみに警察は名前を一切公表しませんでした。
またその報告書を読むと、同じパーティーに参加していても今回警察からの罰金対象になった人とならなかった人の理由もわかると書かれてありました。
ジョンソン首相は12月18日のクリスマスパーティーに関しては何度も「ルールは守られていた。誰も違反していない。」と主張していましたが、警察が調査した結果、そのパーティーに参加した数名が罰金の対象者になっています。そのことからも彼が真実を話していなかった(嘘をついていた)ことになると、批判されていますが、そのパーティーについての詳細もわかるのではないかと言われています。そして政府のガイドラインによると閣僚が故意に嘘をついていたことが判明した場合、その閣僚は辞任することになっているそうです。では首相も?
また報告書から議員や職員がルールを守っていなかったことがわかった場合は新たに調査する可能性があり、調査後ルールに違反したかどうかは最終的にジョンソン首相が決定することになるとのこと。もちろんその調査の対象者の中に首相自身が含まれる可能性が大きいので、その場合の最終決定は誰がするのでしょう?
まだまだパーティー疑惑について騒がしいイギリスでした。
作成日:5月21日
参考記事:https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-60045126、 https://www.bbc.co.uk/news/uk-61531971
アイキャッチ画像:Photo by Dave Lastovskiy on Unsplash
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