セラピーガーデンとメンタルヘルスとキャサリン妃

昨日のBBCに、皇太子ご夫妻がウェールズを訪問し、そこでは初めてとなるセラピーガーデンのオープニングに立ち会ったとの記事がありました。

セラピーガーデンは今後も作っていく予定で、メンタルヘルス障害を自然と触れあうことで治療していきましょうという主旨です。

以前のブログ(朝日は抗うつ剤よりもメンタルヘルスに効果的?)にも太陽を浴びる方が抗うつ剤を服用するよりも効果があることを書きましたが、太陽だけではなく、(曇りでも雨でも)自然と接することが効果的なのだそうです。

ウェールズのブライエナエル リハビリセンターの敷地内に作られたこのセラピーガーデンでは専門のセラピストが付き、安全な環境の中で自然と触れ合い、新しいスキルを身につけることも可能とのこと。例えば農園スペースがあり、自分たちで植物を育てることもできるようになります。そのセンターはアルコールや薬物依存症の患者さんが滞在(入院)しているところですが、将来的には担当医の紹介があれば近くに住んでいる人たちもこの庭を利用できるようになるようです。

またその記事内で紹介されていた関連記事には、お医者さんが薬を処方する代わりに鳥の声を聞くなど自然と接する方法(自然処方箋?)を患者さんに提供する地域もあると書いてありました。スコットランドで試験的に始めて効果があることがわかり、イングランドのダービシャー地方でも処方が始まりました。処方箋の一部が記事内に掲載されていましたが、カレンダーとその月にあったアイデアが10項目も載っていました。

例えば1月の場合

  • どんな天気でも外に出てみてください。そして風や雨が顔に当たるのを感じたり、霜を踏んだ感触を足先で感じたり、冬の夕暮れを眺めてみてください。
  • 建物や壁、木々に付いている苔を探してみてください。何色でどんな形状でどんな感触ですか?

2月の場合

  • あなただけの座る場所を見つけてください。自然に囲まれているところで休息できて何よりもあなた自身でいられる場所。できれば何度もそこに足を運んで、周りの自然に溶け込むようにしてください。(耳をすませば鳥の鳴き声に気づいたり、大きく息を吸い込めば木々や花の匂いにも気づくかもしれないですね。)
  • 春先に咲く花を探してみてください。花が見つかったらスケッチしたり写真を撮ってみて。
  • 2つの樹木の樹皮(外側の避けた皮)を比べてみてください。どんな違いが見つかりましたか。

キャサリン妃はメンタルヘルス障害の中でも依存症(中毒)で苦しんでいる人たちのサポートに熱心で、去年の10月にはその人たちを対象にビデオメッセージも配信しました。そのビデオで最後に「依存症は誰でも好んでなったわけではないし、依存症からの回復も可能です」と結んでいました。

このビデオメッセージはYouTubeでも公開されました。

イギリスはまた冬に逆戻りしたような寒い日が続いていますが、春ももうそこまで来ています。依存症で苦しんでいる人も、依存症ではない人も、自然と触れ合うことでハッピーになれますように。

作成日:3月1日

参考記事URL:https://www.bbc.co.uk/news/uk-wales-64793299https://www.bbc.co.uk/news/uk-england-derbyshire-64116268

アイキャッチ画像:Photo by Francesco Gallarotti on Unsplash

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