リシスナック新首相誕生

先週リズトラス首相が退任を表明し、遅くとも今週の金曜日には後任が決まるとアナウンスしていました。首相に立候補する人は100名以上の現保守党議員の支持票を集めることが条件。350名強の議員がいるので最大3名までが立候補できる仕組みでした。そこで3名揃った場合は議員による投票で一番少ない票しか集められなかった人がご退場。次が議員だけによる投票と保守党員全員によるオンライン投票。

一時期はボリスジョンソン元首相が復帰するというハロウィンのような怖い話もささやかれ、しかも議員内で支持者が100名以上揃いそうなことに世界中が驚いていましたが、結局出馬しないことを昨夜表明し、ほっと胸を撫で下ろした人がたくさんいたのではないかと思います。

そして早くから立候補していたペニーモーダント氏は100票を集められず、締め切りであった今日の午後2時直前に出馬を撤回しました。

そこで３人から選ぶはずが、リシスナック氏ただ1人となり、午後２時過ぎに彼が首相に決定しました。

首相決定のアナウンスは国会議事堂内の一室で行われたのですが、発表される時にその場にいた人たちが机をドンドンと叩いていてまるで雷のようでした。そうやってドンドン叩く「しきたり」があるのだそうです。なお中にはドアを叩いていた議員もいたとのこと。さぞかし議事堂はうるさかったことでしょう。

ちなみに午後1時20分の時点ではリシスナック氏が193票の支持票を得たのに対し、ペニーモーダント氏は26票でした。その後90票集まったという説が流れましたが正式な数はまだ公表されていません。

レポーターが「9月の敗者が10月の勝者」と話していたのが印象的でした。

スナック氏はまだ42歳、そして保守党議員にも2015年に選ばれたばかり。かなり若手、新人の部類に入ります。ロックダウン中は財務相の職に付き、休職中でも給料の80％が支給されるというファーロー制度を導入したことで有名になりました。また奥さんがインドの大富豪の娘というのも有名な話です。

若くても、新人でも、奥さんが大金持ちでもいいので、とにかく首相交代ばかりやっていないで、このバラバラになった保守党をどうにかまとめて、肝心のお仕事に取り組んで欲しいです。