パンデミックと不眠症

昨日のBBCニュースによるとパンデミック前は不眠症にかかっている人の割合が6人に1人でしたが、パンデミック後は4人に1人に増えたそうです(https://www.southampton.ac.uk/news/2020/08/sleeploss-lockdown.page)。またアメリカでは、Googleで「Insomnia」(不眠症)を検索した件数が2020年には過去最高になったとか。

寝不足だと集中力が欠如し仕事が捗らない原因になるので、パンデミック前でさえイギリスの経済に400億ポンドの損害をもたらしたと言われています(日本円では約6兆900億円⁉︎)。

不眠症の主な原因はコロナに対する不安ですが、他にも多くの方が在宅勤務になり生活形態が変わったこと、ロックダウンなどでソーシャルライフが大きく変わったこと、と言うか1時期はゼロになったことも原因の1つ。

そんな中、量も質も良い睡眠を得る対策として、「スリープコーチ」を雇う会社も出てきたようです。

試しに今Googleで、「Sleep coach near me」と検索してみたところ、赤ちゃんや子供を寝かしつけるケースが上位を占めていました。まだ大人用のスリープコーチは新しい職業ということでしょうか?

そのスリープコーチの1人、Katie Fischer氏が言うには、「外出しないため就寝時間がどんどん遅くなっている。これはあまり動かなくなったため1日の終わりに気持ちを落ち着かせるタイミングがうまくつかなくなっているから。朝早く起きて仕事に出かけ、帰ってくる、と言うような1日の流れを決める境界線が無いのも不眠の原因。」だそうです。今後は在宅勤務とオフィス勤務が半々になったとしても、毎朝同じ時間に起きることが大事だとも。

別なスリープコーチのMax Kirsten氏は、パンデミックで悪い習慣を付けてしまった人がたくさんいると指摘しています。例えばスマホやタブレットに費やす時間が増えたこと。

「スクリーン(画面)からスクリーン、そしてまたスクリーン」とも。朝起きてPCの前で仕事。休憩時間はスマホやタブレット、あるいはテレビを観て過ごす、そして夜にはまた寝る直前までスマホ、タブレット、テレビ。それに脇役のお酒やカフェインが加わり不眠症の増加。まさにその通り…耳が痛いです。以前ブログに書きましたが、平均して1日の5時間40分はスマホ、タブレット、テレビなどを観ているという報告がありました。(ブログ記事はこちらから:https://stellar-space.com/spent-hours-on-tv-and-streaming/

会社によっては、メンタルヘルスに対するコーチングセッションや快眠のためのワークショップ、そしてHeadspaceのようなメディテーションアプリをスタッフに提供しているところもあるようです。

記事の最後の方には快眠のコツも書いてありました。寝室の状態を快眠に向けてベストに整えるのが大切。寝室は暗く、適度に涼しく、TVなどのスクリーンからはシャットアウト、仕事のことは考えない(わかってはいますが…)、そして「眠り」に対する優先順位を高くすること。睡眠はパフォーマンスを向上するための柱となる大事なもの。そのために特別な時間を作ることが大事なのだそうです。眠れればどこでもいい、言うのはだめなのですね。

企業にとって「よく寝るスタッフ」育成に投資をすることが今や必須。「寝る子は育つ」?

作成日:8月13日 参考記事:https://www.bbc.co.uk/news/business-58148044

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