首相候補が8名から2名になったイギリス

イギリスにしては最大級の熱波が予告通り今週の月曜と火曜に到来し、水曜日にはほぼいつも通りの涼しい夏に戻りました。そんな中、首相後任候補を選ぶ投票が5回行われ、毎回1人ずつノックアウトされ、最終的には昨日リシ スナック元財務大臣が137票を得て1位で残り、次がリズ トラス外相で113票、巷の(と言うか賭けサイトの)予想では先週段トツ1位だったペニー モーダント通称制作担当相は105票で最下位、ノックアウトされてしまいました。彼女は7月14日がピークでその後下降体制に入ってしまったようです。

Screenshot:https://www.bbc.co.uk/news/live/uk-politics-62243400/page/2

政府のサイト情報によると保守党議員は現在357名、でも昨日の投票数は355票。「投票しなかった2名は夏休みかな、病欠かな」と、どうでもいいことを考えてしまいました。

そして今日、議員さん達は9月5日までの長い夏休みに入りました。

夏休みも返上して選挙活動をする2人の首相候補は「減税する、しない」で対立しています。2番手のリズ トラス外相は「首相になった暁には即減税」を公約としていますが実は彼女はEU残留派、つまりブレグジット(EU離脱)反対派でした。それが今になって「2016年にEU残留に投票しましたが、間違った選択をしていました」と謝罪をしていました。

なんで今頃?と思って調べたところ、保守党党員のほとんどがブレグジット派だったので、彼らの票を集めるには、こうやって「間違えました」と言わざるを得なかったようです。正確には当時24%の保守党党員がEU残留派、76%がブレグジット派だったそうです。

その76%の保守党党員のうち何名が6年後の今になって、「トラスはEU残留派だったから首相にはふさわしくない」とスナック氏に投票するのかは疑問ですが、1票でも多く集めるには必要な対応だったのかもしれません。ちなみに保守党党員は高齢化が進んでいます。少し頑固で過去にこだわる人が多い世代?

さて、投票権のある保守党党員の数は以前のブログにも書きましたが、いまだに約16万人と書いてあるサイトもあれば20万人と書いてあるサイトもあり、実際の数は曖昧です。公表しなくても違法ではないそうで、公表しないのは保守党だけ、だそうです。

今日も気になって調べてみましたが、7月18日付のFinancial Times(日本で言う日経新聞のようなサイト)には、保守党党員は20万人弱と記載されていました。7月20日付のロイターでも「最終的に首相を決める20万人の政権党員」と言う表現を使っていました。一方BBCには「350名+の議員が候補を2人に絞った後、今度は約16万人の党員に(選択権が)広まります」との記載がありました。ちなみに原文は「350-something Conservative MPs」と「160,000-ish Conservative Party members」でした。

保守党党員にはどうやったらなれるのかも調べてみたところ、年会費約4000円を払えば誰でもなれるし、職種や年齢によっては大幅な割引もあるそうです。

では今回の首相選びに参加したいから、あるいは妨害したいから、と言って今から申し込めば投票できるのかというと、それは無理な話でした。少なくとも党員になって3ヶ月以上経ってないと投票権がもらえないそうです。

1票でも多くを集めたい首相候補のお二人、それなのに実際の投票権を持っている保守党党員が16万人に近いのか20万人なのかも不明なイギリス、まったくもって不思議な国です。

作成日:7月21日

参考先URL:https://www.bbc.co.uk/news/live/uk-politics-62243400https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-62241498https://reaction.life/would-more-tax-cuts-be-inflationary/https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-62138041https://www.reuters.com/world/uk/britains-tortuous-leadership-race-reach-final-two-2022-07-20/https://www.ft.com/content/a2c25fe7-9620-4acc-bd8d-0f22a86aa4f6

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