コーヒーと最新技術の深い関係
BBCのニュースサイトで、「毎朝の習慣として、まずはコーヒーを飲む人が推定で10億人」と言う記事を見つけました。
私もその10億人の中の1人で、ここ数年でコーヒーを飲まない朝はあったかな?と思うほど毎朝の習慣になっています。ちなみに日本に住む両親は紅茶派で毎朝フォトナム&メイソンのアールグレー クラシックとPGティップスをブレンドしています。
話は逸れましたが、コーヒー豆の生産地はブラジルがダントツ1位で2020年では世界中の供給量の37%を占めていたそうです。2番目はベトナムでした。ちょっと意外。コロンビア(3位)かジャマイカ(41位)辺りかなと思っていました。そして多くの国ではブラジル産の豆を「ベース」として使っているそうです。
今そのブラジルを始めとする他の南アメリカの生産地では深刻な問題が起こっています。昨年は干ばつの影響で年間収穫量が4分の1ほど減少してしまい、その影響で前年同時期に比べてコーヒー豆の卸売価格は倍になってしまいました。
今後の対策としてブラジルの大手生産会社は最新技術をどんどん導入しています。大手の一つであるオクヤマは収益の10%を技術に関する費用に投資しているそうです。具体的には、従業員が「クロップワイズ プロテクター」というアプリを利用。そのアプリは地上に設置したセンサーや衛星画像と連動してタブレット端末やノートパソコンで農園を視覚的に分析するので、どの場所で水やりや害虫駆除が必要かをピンポイントで認識でき、例えば農園全体に水やりをしなくてもよくなり効率的になったそうです。農園の広さは 1,100ヘクタール(東京ドーム235個分)。また彼らはコーヒー豆を乾燥させる過程でも技術導入をしてコーヒー豆の無駄と光熱費の無駄の両方を省いているとのことです。
同じ大手のイパネマコーヒーも最近は技術導入に力を入れていて、半自動の灌水システムに多く投資したようです。今後の温暖化対策としても役に立つ、と経営者が述べていました。彼らもまた同じクロップワイズ プロテクターアプリの利用者です。そして全部のトラクターにも追跡システムが付いているのでどの場所でどれだけ収穫できたのかがすぐにわかるそうです。こちらの農園は3カ所にあり、合計すると4,300ヘクタール(東京ドーム915個分!)。
このアプリを開発した会社のマーケティング担当者は、「ブラジルではコーヒーを生産できる土地はもう限られているし、土地を買い足すだけでは生産性を上げられない。生産のプロセスを最適化することが必要」と述べていました。
前述のイパネマコーヒーの担当者は「技術導入には訓練されたスタッフが必要。いくら高い機材やソフトウエアを導入しても使いこなせるスタッフがいなければ無駄になるだけ」と述べていました。スタッフの多くを訓練のために学校にも行かせているそうです。
ただブラジルの全てのコーヒー生産会社が上記の大手2社のように技術導入をしているかというとそうではなく、66%を占める小規模の会社はかなり遅れをとっているとのことでした。
記事の最後には「今後は5G携帯電話ネットワークの展開によってどんなところでもインターネット接続が可能になり、クロップワイズ プロテクターのような技術がより普及されることが望まれています」と書いてありました。
これからも美味しいコーヒーを手頃な値段で楽しみたいので、5Gの普及には頑張ってもらいたいです。
作成日:7月27日
参考記事:https://www.bbc.co.uk/news/business-62235741
アイキャッチ画像:Photo by Battlecreek Coffee Roasters on Unsplash
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