イギリスのブースター拡大計画
昨日の夕方ジョンソン首相の記者会見が行われました。首相の他にはJavid保健相、NHSの最高責任者Amanda Pritchard氏。
やはりワクチン拡大を国民に強く訴えていて、彼は来年の1月末までに18歳以上の成人全員にブースターを提供すると公言していました。
今年の夏頃の計画では50歳以上で2回目の接種後6ヶ月経過した人、並びに既往歴がある人、医療従事者が対象でしたが、それが40歳以上に年齢が下がったのがつい先日、そして昨日は18歳以上になりました。さらに2回目から6ヶ月ではなく3ヶ月経過した人になったため対象者もイングランドだけで1400万人増えることになります。
ワクチン接種状況ですが、BBCによると現在まで1800万人がブースターを接種、月曜日1日だけの接種者の合計は318,671名だったそうです。
タイル式で表示した場合は以下になり、12歳以上の3割近くが既にブースターを接種していることがよくわかります。ただ一回目も接種していない人も全人口の 21.4%を占めています。
会見後の質疑応答の際、「今のペースだと週に約250万人なので、このペースだと2月末までかかるよ」と指摘されていましたが、「今後は臨時のワクチンセンターの増設、ワクチンを一般人に提供できる病院を増やす、薬局でも薬剤師が接種できるようにする」などすれば目標達成は可能だとのことです。今年の春もそうやって1週間に400万人へワクチンを提供していたとジョンソン首相が答えていました。
NHSのAmanda Pritchard氏も「この計画は実行できる、5年で区切った年齢別に提供するので案内が届くまで待っていてください」と補足説明していました。
またそんなに対象者の数を増やしてしまって、それだけの量を確保できるのか、という問いに対しても、大丈夫だと答えていました。ファイザーとモデルナが十分あるようです。
また人手が足りるのか、と言う質問に対しても、ボランティアを募集する、医療従事者には時間外労働をしてもらう、軍隊も今の所400名に協力してもらうなどの対応策は取っていると答えていました。
なぜかワクチンの話ばかりで、「マスクを着用する場所は今のところお店と公共の交通機関に限られているけれど、映画館や劇場はどうなの?」という質問にも、「今はバランスの取れた適切なアプローチをしているところで、ワクチンもあるし…」などなんだかきちんと答えていないように感じました。
“Balanced and proportionate” (バランスの取れた適切な)と言う形容詞は政府のキャッチフレーズみたいで会見中何度か繰り返されていました。Javid保険相も”a balanced and proportionate judgment” “a balanced and proportionate approach”などやはりキャッチフレーズ?を使っていました。
またプランBへ移行するという話もまだ具体化はしていないようです。
すでにオミクロンのニュースを聞いてクリスマスパーティーをキャンセルした会社や個人が出てきたので、今年の冬こそは、と準備していたレストラン関係者は大きな不安を抱えているとも報じられていました。やはりプランBに移行すると経済的打撃は大きいようです。
GPのドクターたちは前回のワクチン拡大計画の際、普段の業務は後回しにして、ワクチン接種に専念してもらったそうですが、そのため命の危険がない病気を患っている患者さんたちはなかなか治療を受けられませんでした。今回も同じ対策を取るようなので、いくら命の危険がないからと言っても治療が延期されてしまう方も多く出てきそうです。
さて、今日から12月、2021年最後の月になりました。
この時期になると街中がクリスマスライトで飾り付けられ、真っ暗な夜に照明が映えて綺麗ですね。
去年も暗くなると近辺をドライブし、どこの街の飾り付けがベストか、とか、どこの家の飾り付けが1番派手か、などを決めるために家族で探索していました。そこで最後に過去に撮った写真を載せることにしました。少しは気分が明るくなればいいな、との願いを込めて。
作成日:12月1日
参考記事:https://www.bbc.co.uk/news/live/uk-59487399、https://www.bbc.co.uk/news/uk-59486165、https://coronavirus.data.gov.uk/
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