ワクチン頼みのイングランド

10日ほど前にJavid保健相が「一人一人がそれぞれの役目を果たしてくれさえすれば、クリスマスにはまたみんなで集まることができる」「その為には大事な役割であるワクチン接種をして欲しい」と何度もテレビの画面から国民に呼びかけていました。ブースターだけでなく、1回もワクチンを接種していない人がイギリスではまだ5百万人ぐらいいるそうです。

なぜかイングランドではワクチンを受けなさい、ブースターを一刻も早く受けなさいと言う他は、マスクやソーシャルディスタンスに付いては放置状態。地下鉄やバスの車内、スーパーの店内でもマスクを着用していない人の方が目立ってきました。着けている人もバスや地下鉄から降りると即取り外すのが一般的です。

先週は各地で花火大会が開催されていて、私たちも見物に行ったのですが、屋外だったため人混みの中でマスクを着けていたのは私と友人(日本人)、もう一人の友人(イギリス人とドイツ人のハーフ)のみでした。

そこでスコットランド、北アイルランド、ウェールズの制限はどうなのかを調べてみました。

スコットランド

  • 公共の場所(屋内)、公共の交通機関内ではマスク必須
  • 学校内はスタッフ並びにセカンダリー(日本の中・高)の生徒はマスク着用
  • ソーシャル ディスタンス ルールは病院、歯医者、などの医療機関内以外は無し
  • 500名以上の屋内でのイベントにはCovid パス(ワクチン証明、並びに陰性証明などができるドキュメント、携帯用アプリも含む)の提示が必要、また4,000人以上の屋外の座席無しのイベント、および1万人以上のイベントにも必要
  • 可能な限り在宅勤務を推奨

ウェールズ

イングランド同様2つのプランがあり、Covid StableとCovid Urgentと呼ばれていて、Stableには安定した、Urgentには緊急の、という意味があります。

Covid Stable

  • 屋内の公共の場と公共の交通機関ではマスク着用
  • 学校のスタッフと生徒は定期的なテストを推奨、マスクは必須ではない
  • Covidパスもすでに導入し、18歳以上はナイトクラブや500名以上のコンサートや集会などの座席無しの屋内イベント、4,000名以上の屋外の座席無しのイベント、あるいは10,000名以上の屋外内を問わずあらゆるイベントには提示が必要
  • 可能な限り在宅勤務を推奨

Covid Urgent

感染者が急増した場合に切り替えるプランで過去にあったレベルに戻る可能性あり。レベル4になった場合はロックダウンも。

北アイルランド(イギリスの中では最も規制が厳しい国)

  • 個人の家では30名までOK
  • 個人以外では15名までは制限無し、それを超えた場合はリスクマネジメント調査が事前に必要
  • 屋外では30名以上の場合にリスクマネジメント調査が必要
  • 公共の交通機関内ではマスク必須
  • 宿泊施設などでは訪問者の名前、電話番号、訪問時間などの情報収集が必須

北アイルランドの制限リストは延々と続きました。冠婚葬祭の制限も依然として存在しています。

そしてイングランドはというと現在はプランA、先ほど記載したようにワクチンがメイン。

  • 50歳以上と医療従事者、既往症のある若者にブースターを提供
  • マスク着用、ソーシャルディスタンスルールは病院や入国審査場など1部でのみ必須、他の場所では推奨のみ
  • 12歳から15歳対象にワクチン接種を提供
  • ワクチン未接種の人たちに接種するよう呼びかける
  • PCRや簡易テストを無料で提供
  • インフルエンザの予防接種の受信を促進
  • 人々に屋内では窓を開けるなど換気を心がけ、手をよく洗い、人混みではマスクをすることをリマインドする

プランAで効果がない場合はプランBの導入が検討されています。そのプランBとは;

  • Covid パスの導入
  • 公共の場でのマスク着用
  • 在宅勤務推奨

ところで病院などではマスク着用必須のはずが、数日前には病院を訪問したジョンソン首相がマスクをしていなかったことが写真付きで報道されていました。さらに、COP26の会場でも一人だけマスクせず目を閉じている彼の写真がスクープに。記事をよく読んでみると最初はマスク必須だったのが途中から着席中はしなくてもよい、と言うルールに変わったそうです。でも周りは全員マスク。何故彼だけがここまで着用しないのでしょうか?不思議としか言いようがありません。

写真は無断掲載できないので、ご興味のある方はこちらから→病院でマスクを着けていない首相COP26の会場での首相(かなりお疲れの様子…)

Photo by Nobuko

さて、保健相に言われたからではありませんが、昨日ブースター接種に行ってまいりました。前回と同じ場所でしたが、待っている人用と接種後15分間待機している人用の椅子が増えていました。もう3回目だから少々密になっても大丈夫?

ただし入口では、ハンドジェルを手に吹きかけてくれるスタッフと検温しつつ基本的な質問をする案内係のスタッフがいて、その場にいる人は全員マスクを着用していました。ワクチン接種に来て感染したらそれこそ一大事。

感染者数は減ってきているものの、いまだに3万人台のイギリス。ワクチンだけに頼らないで、マスク、ソーシャルディスタンスなど簡単に実行できることを義務化すればいいのに、と思っている人は多いのではないでしょうか。

Covent Garden: Photo by Kutan Ural on Unsplash

作成日:11月10日

参考記事:https://www.independent.co.uk/tv/news/javid-christmas-covid-safe-video-vb13f18c3What are the Covid rules around the UK? The restrictions in England, Scotland, Wales and NI comparedhttps://www.bbc.co.uk/news/explainers-52530518Coronavirus (COVID-19) regulations and guidance: what they mean for youhttps://www.bbc.co.uk/news/explainers-55718553

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