猛暑の影響を受けている野生生物
イギリスでは先月、最高レベル(赤)の猛暑警報が発令され、また今日から14日の日曜日まで黄色の猛暑警報が発令されました。熱中症に気をつけるようニュースでも盛んに繰り返しています。
この猛暑の影響を受けているのは人間だけではなく、川に住む野生生物も危険なレベルに達していると今日のBBCの記事にありました。魚だけでなく、動物、植物、虫などすべてがこの夏の暑さと降雨量の少なさのために数が減ってきているようです。
特に今危険な状態なのがチョークストリームという石灰岩地帯を流れる川だそうです。このような川は世界中で200カ所しかなく、その85%がイングランドの南部と東部にあり、「珊瑚礁で知られるバリアリーフやアマゾンの熱帯雨林と同様に野生生物に貢献しています」とリバー トラスト団体のコービン氏が述べていました。このチョークストリームには鮭、鮮やかな色のカワセミ、カワウソなどが生息していて、とても水が澄んでいるのが特徴です。
ハンプシャー地方とワイト島に水道水を供給しているサザン ウォーターはチョークストリームのテスト川とイッチェン川から水を汲み上げていますが、その2つの川に住む野生生物を守るためのやむ終えない処置として、先週からホースの使用禁止令を出しました。すでに川の水位は7月に比べて25%も減っているそうです。ちなみにホース禁止令が出されているのに庭の水やりや子供のプール用にホースを使用したのが見つかった場合は16万円の罰金だと法律で定められているとか。
別なチョークストリームの川から水を汲み上げている他の水道会社も、取水量の削減あるいは取り止めに多額の投資をし、野生生物の温存に力を注いでいます。
リバー トラスト団体は、これから先も乾燥した猛暑の夏が続くので、私たち一人一人が水の使い方について全面的に見直すよう呼びかけています。
節水のために何ができるか?私も考えてみました。バスタブにはたっぷりお湯を満たしてから入っていましたが、それもかなりの水量。お風呂は毎日ではなくシャワーの日も増やした方がいいな、と反省。
実家では残り湯を洗濯に使っていますが、こちらは大抵の家庭で洗濯機とお風呂はかけ離れたところにあるし、ドラム式なのでちょっと無理そうです。
他にどうやって節水するか調べてみたところ、ofwat.gov.ukには以下のように書かれてありました。
- 果物や野菜、食器を洗う時はシンクにボウル(たらい)を置いて使用、その水は庭の水やりに使う。(注:毎回実行すると筋肉質になりそうです)
- 冷たい水を飲むときはあらかじめ水差しに水を入れて冷蔵庫に入れる(注:冷たい水が出るまで蛇口からジャージャー水を出すからでしょうか。)
- 歯を磨くときは水を止める。水を出しっぱなしにしていると1分間に最大9リットルもの水を使用する。
- 洗濯機や食洗機を使うときは最大量まで溜めてから使うこと。(注:食洗機を使う方が手で洗うよりも少ない水量で最新のは10〜15リットル程度、ということは洗い終わるまで2時間ぐらいかかる食洗機でも使う量は2分間水を出しっぱなしにしているだけの量?)
- 可能であればお風呂の代わりにシャワーを浴びる。5分間のシャワーで約40リットルの水を使用。通常のお風呂の半分の量。(注:たったの半分?もっと節約できるのかと思っていました。そもそもイギリス人はお風呂にあまりお湯を溜めないのかもしれないです。)
- トイレの貯水槽に節水装置をつける。1回につき1〜3リットルの節約。
- 庭でスプリンクラーやホースの代わりにジョウロを使う。スプリンクラーやホースは1時間に500〜1,000リットルの水を使用。
- 雨水を貯める水桶を設置する。そして水やりに使う。
- 家の中の配管に水漏れがないかを定期的にチェックする。
このサイトには9つの節水方法しか載っていませんでしたが、他にもたくさんありました。
塵も積もれば山となる。これで野生生物を危機から救えるといいですね。
作成日:8月10日
参考先URL:https://www.bbc.co.uk/news/science-environment-62465805、Britton&Time Hosepipe Ban UK 、https://flyfisher.tsuribito.co.jp/glossary/chalk-stream、https://www.ofwat.gov.uk/households/conservingwater/watersavingtips/
アイキャッチ画像:Photo by Siegfried Poepperl on Unsplash
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