イギリスの経済状況、今わかっている5つのこと

昨日のトップ記事は英イングランド銀行が再度金利を上げたことでした。昨日から3%になり、33年ぶりの高水準。

ちなみに他の国はどうしているのかと調べたところ、金利が高い国トップ3はブラジルが13.7%、ハンガリーが13%、チリが11.25%でした。アメリカは真ん中で4%、日本だけはなんとマイナス(−0.1%)でした。しかも2016年から変わらず。これは日銀にお金を預けっぱなしにしている金融業者は損をするので、どんどん企業への貸出や投資に資金を回して経済活性化とデフレ脱却を目指しているからだそうです(参考先)。インフレ率を下げるために金利を上げ続けるイギリスと経済を活性化しデフレを防ぐために金利をマイナスにしている日本ではどちらがいいのか、余計わからなくなりました。

さて今わかっている5つのことは以下になります。

(1) イギリスは今後2年間のレセッション(景気後退期)に入る

レセッションの定義は2度にわたって四半期の景気が縮小していること(つまり半年間以上景気が縮小すること)ですが、それがこの先2年続く予想。専門家によってはすでに今年の夏からなっているとのことでした。

(2) 失業率が倍増する

パンデミック後に景気が回復し雇用の需要が増えたため、失業率は1974年以降最低の3.5%まで減りました。ところがロックダウン後の雇用需要増(ポスト ロックダウン ブーム)は終わりかけているとのこと。さらにレセッションの時期は企業もお金を使わないようにするため人件費も節減、結果解雇者が増え、失業率が上がるそうです。

Screenshot from: https://www.bbc.co.uk/news/business-63497379

(3) 住宅ローンの値上げ(年間50万円増の人も)

金利が上がるということはお金を借りる場合の利子も上がるということ。住宅ローンを借りる形態が2年間、5年間などの固定レートの場合はその間は上がりませんが、満期になって継続して借りる場合は一気に上がる可能性があります。また固定ではない場合は毎月支払うローンが即増えてしまいます。

(4) 来年にはインフレがおさまる

なぜインフレが起きたかというと、パンデミック後に人々がお金を使うようになり、その結果、物が足りなくなり、需要と供給のバランスを取るために値上げをしたからだそうです。そこで金利を上げると、人々はお金を借りなくなり、お金がないので使わなくなり(使えなくなり)、逆に貯め込むようになり、その結果値下げが起こる、らしいです。でもその代わり経済は滞るという悪循環。

英イングランド銀行の目標は現行10.1%のインフレ率を2024年に2%まで下げることだそうです。そして2025年4月には0.02%!目標は高ければ高い方ほどいいのでしょうか。

Screenshot from: https://www.bbc.co.uk/news/business-63497379

(5) 金利は予想したほどは上がらない(はず)

なぜ金利を上げるかというと(4)に書いたように人々にお金を使わせないため。そこでインフレがストップすると金利を上げる必要もなくなるわけで、多分来年は金融業界が予測していた5.25%まで上がることはなく、4.75%ぐらいだそうです。いずれにしてもまた上がるのですね。

光熱費は上がる一方、それに加えて住宅ローンも上がってしまう人たちはお気の毒としか言えません。


紅茶を飲むためにお湯を沸かす時もカップ1杯分だけ沸かすようにし、オーブンではなく電子レンジをなるべく使うようにし、暖房設定温度を2度下げて衣服を重ね着し、こまめに電気を消すようにしても焼け石に水かな、と思ってしまうのは私だけでしょうか。

作成日:11月4日

参考先URL:https://www.bbc.co.uk/news/business-63497379https://www.bbc.co.uk/news/business-62877700https://www.moneysupermarket.com/mortgages/https://www.global-rates.com/

アイキャッチ画像:Photo by Francais a Londres on Unsplash

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