エア フライヤーは本当に節約になっているのか?

BBCには「調理の際にオーブンの代わりにエア フライヤーを使うと光熱費の節約になる」と書いてあり、ブログでも紹介しました(過去のブログ:節約モードのイギリス)。ところが同じBBCでも別な日に「エア フライヤーで調理すると得なのか」という記事がありました。一体どっちなのでしょう。

単純に光熱費だけを考慮すると、チキンの足一本を調理する場合オーブンだと35分x1.05kWhかかるので35.7ペンス (約60円)、エア フライヤーだと20分x0.43kWhで14.6ペンス(25円)。大きなジャガイモ1個の場合はオーブンで44.5ペンス(75円)、エア フライヤーで18.1ペンス(30円)。確かにエア フライヤーの方がお得です。ただ、そのエア フライヤーは安いものでも£50、高いものだとその4倍くらいします。

仮に£50で購入したとし、夕食を作る際に20ペンス節約したとしても250回使わないと元が取れません。週に3回使うとしたら83週、19ヶ月かかります。

またオーブンだと一度にたくさん調理ができますが、エア フライヤーは容量が小さいので、一度にたくさん調理する際は何回かに分けて調理することになります。

単純に節約だけを考えたら決して得とは言えないですね。それに炊飯器と同じくらいの場所を取ります。

ただエア フライヤーで調理したフライド ポテトやフライド チキンはオーブンで調理、あるいは油で揚げるよりも美味しいという説もあります。ポテトやチキンをヘルシーに美味しく食べたい人にはエア フライヤーは良さそうです。

Photo by ELIO Cesaro on Unsplash

調理と同様に光熱費がかかるものとしては冬の暖房。9月の電気毛布の売り上げは去年の9月に比べると3倍に増えたそうですが、こちらも同じことが言えそうです。電気毛布の電気代は1時間につき約3ペンス(5円)、1日に7時間使ったとしても1週間で£1.47(248円)。電気毛布代が£70(11,811円)だとしたら元を取るのに47週間かかります。冬しか使わないとしたら3回目の冬を終えた頃に元が取れるぐらいでしょうか。

レイクランドという会社は電気ポンチョを売り出しましたが、すぐに売り切れて品切れ状態が続いているそうです。でもそのポンチョも£90(15,200円)。元を取るには4年?4人家族の場合はポンチョ代が6万円以上?

他にも有名シェフのジェイミー オリバーが書いた「1つの鍋で作るお料理本」がノンフィクションではベストセラーになり、ナイジェラ ローソンの書いた「安い食材を使った時短料理の本」も好調な売れ行きのようです。鍋が1つで済むのであれば、あるいは調理する時間が短ければ、光熱費が節約できるということですね。

ポンチョで自分だけ温まるのもいいですが、少し高くついても今まで通り暖房を入れて、どの部屋に移動しても誰もが暖かい家の中で、オーブンで調理した美味しいお料理をいただきながら過ごしたいと思うのは今となっては贅沢でしょうか。

Photo by Louis Hansel on Unsplash

作成日:11月2日

参考記事URL:https://www.bbc.co.uk/news/uk-63317138https://www.theguardian.com/business/2022/oct/28/air-fryer-and-slipper-sales-surge-as-uk-strives-to-reduce-energy-use

アイキャッチ画像:Photo by Nobuko

Stellar Space のブログページ - にほんブログ村

コメント新規追加